綺麗な風景

2001年11月26日
ランチのピークが過ぎ
他のお客様が 一気にひいた頃に入ってきた
ひとりの 初老の男性

海と 山と 街並を 一望の元に眺められる
この店の 窓に向かった席で
ひとり しずかに 食事をしていた

珈琲を待つ彼の後ろを ふと通り過ぎると
テーブルの ナフキン立てに
一枚の 写真が立て掛けられていた

帽子をかぶった
白い服の 笑顔の女性

(あ、この人の 奥様なんだな)

直感的に そう思う


しずかな店内

きらきらと 海に反射する陽射しを受けて
ずっと 神戸の街並をみつめているその人と
その前で 優しい笑顔をたたえる
写真の中の御婦人は
今 何を 話しているんだろう

(…羨ましいなぁ…)

純粋に そう思った

この女性はきっと すごく幸せだろうな

こうして いつも いつまでも 
一緒に 素敵なものを見ているんだろうな

私も
こんな風に なれるといいな


そんなことを 考えているうちに
男性は 珈琲を飲み終え
写真を 右の胸ポケットにそっとなおし
しずかに 帰って行った


        綺麗な風景を
      ありがとうございました

   また おふたりで お越し下さいね

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